Keyword:前十字靱帯 ACL 何??
この記事の著者
理学療法士10年目
認定理学療法士【スポーツ理学療法・臨床教育】
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
普段は大学病院で勤務しながらスポーツ現場でもトレーナーとして働いてます。 高校生のサポートや、大会での救護活動を中心に、スポーツ現場に出ています。 臨床ではACL損傷後のリハビリテーションを中心におこなっております。
こんばんは、まつたくです。
そもそも前十字靱帯ってなに?
そんなに切れちゃうものなの?
切れたらどうなるの?
散々前十字靱帯のことを話してきましたが、そもそも前十字靱帯って何だろうという話をします。
前十字靱帯は
【Anterior Cruciate Ligament】
👉ACLといいます。
※ここから先は前十字靱帯をACLと呼びますね。
今までACLについて結構書きましたが、そもそもこれがなんなのかという話をしていませんでしたので、少しお話しします。
✅️ACLはどこにあるのか?
ACLは膝の中にあります。
高校生の時、私はこの名前を聞いて、膝のお皿の前にクロスしているものかなと勝手に思っていました。
膝関節という関節の中に存在しており、身体の中でも少し珍しい靭帯になります。
このような靭帯を『関節包内靭帯』といいます。
この靭帯は血液供給が少なく、一度切れてしまうと、自分で再生する事が出来ない靭帯になっています。
なので切れてしまうと大変なことが起こってしまいます。
✅️ACLはなにをしてるの?
そもそもこのACLはここにある事で何をしているのでしょうか?
靭帯自体の役割は
靭帯(じんたい、羅: ligamentum; 英: ligament)は、強靭な結合組織の短い束で、骨と骨を繋ぎ関節を形作り、また補強する。主成分は長いコラーゲンの繊維である。靭帯には関節の可動域を制限する働きもある。
(Wikipediaより引用)
要は骨をつないでいる生命線です。
ACLは大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)を結ぶ生命線です。
その中で、ACL自体は
『すねの骨が前に出てしまうのを防ぐ』
「すねの骨が内側にひねられるのを防ぐ」
大きくこの2つの役割を果たしています。
✅️ACLが切れるとどうなるの?
ACLが何しているかが分かりました。
では切れちゃうとどうなるのでしょうか?
上に書いた
「すねの骨が前に出てしまうのを防ぐ」
「すねの骨が内側にひねられるのを防ぐ」
この機能が無くなるので
・すねの骨が前にでちゃう
・すねの骨が内側にひねられちゃう
これが起きます。
これだけいわれても分かりづらいと思います。
スポーツの中でよく起きるのが、
『膝折れ』です
急に膝かっくんをされた感じですね。
これが急におきます。
ただこれが起きない人がいてスポーツができる人もいるという報告もありますが、大半の損傷者は起きることがあります。
✅️切れたらどうすればいいの?
切れてしまったらどうすればいいでしょうか?
まず切れてしまっても、日常生活には支障が無いこととされています。
なので、切れたまま生活をしている人もいます。
ただスポーツをするためには手術が必要になります。
手術すると約9ヶ月程度スポーツが出来なくなります。
それだけ切ってしまうと大変な靭帯になります。
切ってしまった後のリハビリに関しては過去の記事もあるので参考にしてみてください。
前十字靱帯(ACL)術後はどんなことをするのか?〜動画で分かるリハビリテーション〜
まれに切れたままでもスポーツできる選手もいますが、その最終地点は手術です。
これは私にも経験がありますが、スポーツできたけど結果、半月板、軟骨もぼろぼろになってしまったという経験です。
調子が良かっただけに、個人的にはショックでした。
ただ今の医学ではそうなってしまうのも仕方がないかもしれません。
まずはスポーツドクターに相談しましょう。
その上で色々考えて、結論を出していきましょう。
✅️まとめ
ACLは切らない方が良いに決まってます。
これは何十人、何百人とみてきたので分かります。
ただ言えるのは出会いもあります。
切れたから出会えた人もいます。
高校生活をかけてリハビリに取り組んだ子も知っています。
そんな出会いには、ほんの少し、感謝します。
でも最終的に思うのは、
「ACLが切れてないときに出会いたかったな」
「切れてないときのプレー見たかったな」
と思います。
なのでしっかりと切れないための予防をしましょう。
予防についてはまた今度話しますね。
- ACL損傷をゼロに!!
- 怪我に泣くスポーツ選手をゼロに!!
- 子ども、アスリートの未来をカタチに!!
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