■Keyword:入院 手術 リハビリ ACL
この記事の著者
✓理学療法士10年目
✓認定理学療法士【スポーツ理学療法・臨床教育】
✓日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
✓大学病院で勤務
✓スポーツ現場でもトレーナーとして活動
✓臨床ではACL損傷前後のリハビリテーションを中心に実施
こんにちは。
まつたく(@matsumo37)です。
リハビリは手術後2日で開始します。
膝の曲げ伸ばしの運動と、体重かけて歩くことを中心に進めていきます。膝以外の部分の筋トレなどもします。
退院時には基本杖無しで帰ります(個人差あり!!)。#前十字靱帯#ACL#図解#入院#リハビリ #理学療法士 pic.twitter.com/ZeduKeOxvF— まつたく@理学療法士・AT・前十字靭帯 (@matsumo37) January 30, 2021
前回入院してから手術までの流れを少しお話ししましたので、今回は手術後のリハビリの話を少ししようと思います。
今回の内容では
・退院する時の状態が分かる
・退院後どうすれば良いのか分かる
こんなことが分かります。
ただ、病院によって様々なので参考までに見ていただければと思います。
✅️理学療法(リハビリ)開始と共に荷重とROM
いきなり専門用語が出てきましたが、
・荷重 → 体重をかけること
・ROM → 膝の曲げ伸ばしをすること
です。
当院では手術後2日目でリハビリが開始します(火曜日手術して木曜から開始)。
そこでまずすることはこの荷重とROMです。
特にROMは重要で、手術後Drもここは回復の指標として見ています。
手術後痛みもあるのでもちろん無理はしませんが、手術後は少しずつ動くことが1番の治療と言えます。
特に大事だなと個人的に思っているのは、
「痛みをあまり出さないように進めること」
です。
我慢せずに痛いときは痛いと言いましょうね。
✅️退院時は杖も持たずに退院する
リハビリが進んでいくと、いずれ退院になります。(当たり前ですが。。)
当院では手術してから約10日〜14日で退院となるケースが多いです。
なので実質、リハビリ介入しているのは6回〜10回程度になります。
思っているより短くないですか?
個人的にはこの期間があれば杖は無く、独歩(1人で何も持たずに歩ける状態)で退院が可能です。
もちろん痛みの状況などによって左右されますが。
今回は具体的なリハビリの内容は書いてないのでまたここは次回以降にします。
手術後、どんな状況になるのかを過去の記事に書いてますのでまたみてください。
退院時にはいろんな禁止事項もあります。
当院の場合、
①正座は禁止
②装具を着用すること(3ヶ月間)
③膝を伸ばしすぎない
このあたりはしっかり指導します。
おそらく②、③あたりは病院によって異なってくると思いますので確認してみてくださいね。
特に装具に関しては、膝を伸ばす(伸展制限)ことを制限しています。
術後1ヶ月間は伸ばす制限を10°(少し伸ばしにくいくらい)をつけています。
術後1ヶ月の整形外科の診察後に制限がなくなります。
ただぶっちゃけうちで使っている装具はつけているだけで動かしにくいので、膝の屈伸がしにくいです。
なので術後に膝が伸びにくくなりやすいです(これは本当に困ります)。
退院後も少し、膝のぎこちなさは続く可能性がありますので注意が必要です。
✅️外来通院でもリハビリは可能
どの病院も可能かといわれれば分かりませんが、当院では通院リハビリが可能です。
退院時杖が取れなかった、まだ日常生活に不安を感じる、そういった場合にサポートを継続します。
都市部であれば基本クリニックや整形外科病院に通院することになります。
ここで一つ感じるのは、退院して病院が変わるのは患者さんにとってストレスになると言うことです。
要はリハビリの担当が変わってしまいますし、病院が変われば手術後の理解度が違います。
提携している病院であればその辺りはシームレスにいくとは思います。
単純に同じ人にずっと見てもらっていた方が、信頼関係も築けるし、楽じゃないですか?
わたしはそんな感じで思っています。
外来ではスポーツ復帰を目指す選手にもサポートしています。
当院では条件があって、スポーツ復帰を競技レベルで行う希望があることとしています。
競技レベルとは、公式戦がある、定期的な練習があるなどの条件になります。
レクリエーションレベルのスポーツであれば当院ではサポートできませんが、近隣のクリニックや病院を紹介する事ができます。
競技復帰をサポートするとなると、基本1年間くらいはサポートします。
1年間毎週会ってリハビリするってすごくないですか?
前に担当してたこで一番長かったのは2年ちょい。
ACLを2度、3度ケガした高校生です。
その子と付き合ってる彼女より会ってんじゃないかって本人と話して笑ってました。
でもそれだけ長く付き合うので信頼関係が大事だし、言いたいことは言い合っている感じです。
一つ大事なのはスポーツ復帰する際には専門的なサポートは必須です(リハビリのみでは無く、整形外科医の診察など)。
✅️まとめ
今回は手術後の流れについてお話ししました。
入院期間など、病院によって異なるので注意が必要です。
わたしが知っている中では早くて5日で退院なんて病院もあると聞きました。
早く帰れることは良いですけど、ゆっくりとリハビリをする期間も重要かなーと勝手に思ったりしています。
ただ手術後の治療の一つがリハビリです。
ここが一番大事なります。
このリハビリについてあまり宣伝している所ってないですよね。
医療の広告的な宣伝って医療広告ガイドラインに規定されているので簡単にはできないんですよね。
その辺りは厚労省のホームページにも載ってますので見てみて下さいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
- ACL損傷をゼロに!!
- 怪我に泣くスポーツ選手をゼロに!!
- 子ども、アスリートの未来をカタチに!!
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