こんにちはまつたくです。
当院では前十字靱帯(ACL)損傷後の患者さんが一定数きます。
術後のリハビリを担当する機会が多いですが、島根県において他院ではACL損傷後のリハビリは珍しいとおもいます。
ACL損傷に対して手術を実施している施設も少ないです。
ただACL術後の患者を診ていく上で大事なのは、患者教育だと思っています。
自主練を指導していく上で、指導した内容がしっかり伝わっていないことが多いなと感じました。
課題
当院で手術を受ける方は島根県の東部から西部まで幅広くいます。
その幅は片道約230kmあります。
遠くは西部の益田から手術を受けに来て、その後のフォローが中々出来ないという現状があります。
西部のクリニックでフォローをしたら良いじゃないかという声が聞こえそうですが、中々フォローしてくれる場所はありません。
最近はつながりも増えて、誰がどの施設でサポートしてくれるかが分かるようにはなっていますがまだまだ不十分な状況にあります。
また定期的にCybexという機会で筋力を計測しますが、術後6ヶ月時点でも左右差がある人が大半です。
これはスポーツ復帰するしないにかかわらず、将来的に変形性膝関節症になるリスクや、再損傷するリスクが高まってしまうのであまりよくありません。
この現状をどうにか解決したいと思い、医師が理学療法士と協力してチームを作り、そのメンバーにも入れていただきました。(もう7年も前の事ですが)
解決策① ACL手帳の作成
そこで当院はACL手帳なるものをドクター、近隣のセラピストと共同して作成しました。

手帳の中には
・ACLがなぜ切れるのか
・切れた後の流れは
・どんな手術をするのか
・リハビリはどんなことをするのか
・メディカルリハ
・アスリハ
などを載せています。
これに加えて、記録するノートも使いましたが中々浸透していない印象です。
作成してからこれをしっかり見てトレーニングをした患者は2割にもみたないと実感しています。
とくに中学生や高校生に関してはわざわざこの手帳を開くのがめんどくさい、見たことがないというのがほとんどでした。
ただ内容としてはしっかりしたものが出来ているので十分に対応が出来るものかと思います。
2012年に作成したので近々アップデートを試みます。
解決策② 動画の作成
ではどうやったら自主練をしっかりやってくれるかというのを考えたときに動画を思いつきました。
最近の高校生や中学生はスマホで動画を見る時間が増えているのでそこに少し隙間時間で見てもらえるようなコンテンツを作成しました。
まずはメディカルリハの部分を作成しました。
特に患部外トレーニングを載せました。
基本的には装具は着用したまま実施しをしていきます。
患部外トレーニングこそ自主的に進めてほしいところで、アライメントや可動域、痛みに対しての対処はわれわれ専門家が見るべきと思っています。
これに関しては閲覧数も比較的にのびているので見ていてくれているなという印象です。
まだまだ試作品で今後もアップデートしていこうと思います。
ACL損傷後のリハビリは病院によってプロコトルが異なると思います。
当院では術後3日目から運動療法開始になり、10日間かけて前荷重します。
現在はACL装具が装着され、−10°の伸展制限がついています。
この制限が1〜2ヶ月継続します。
実はこれはとても厄介なんですよね。
まとめ
最近は教材として動画を用いることが喜楽に出来るようになりました。
高校生などの学生には受けは良いです。
これを徐々に術後の患者さんに浸透させると同時に、予防トレーニングとして実施してもらえるような仕組み作りをしていきたいと思います。
ただあとは動画のクオリティですね。
ここも反省ばかりですので直していこうと思います。
術後のランニングまでのトレーニングも作成中ですのまたアップしていきますね。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました!
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