当院では前十字靱帯損傷や半月板損傷、軟骨損傷後の
スポーツ復帰までサポートを行います。
試合復帰させるために大事なことは何でしょうか?
今回はポイントに絞って話をしていきます。

- 誰が許可を出すの?
- チェックしておきたい項目は?
- スポーツ復帰前は何をするのか?
💡こんな悩みを抱えたか方におすすめです。
誰が許可を出すのか?
これは病院で勤務していれば当たり前の様に分かりますが、
スポーツ復帰の許可は医師が出します。
前十字靱帯にしても半月板にしても、
組織自体が安定して治癒しているかどうかを判断でき、
診断できるのは医師のみだと思います。
この医師からの指示あってやっと我々理学療法士やトレーナー
はスポーツ復帰にむけて本格始動します。
ではスポーツ復帰の許可をもらった後はどうか。
現状でスポーツ復帰に耐えうる身体機能を有しているか。
この評価がめちゃくちゃ大事になります。
最終的にグランドでGOサインを出せるのは
トレーナーであると思っています。
医師⇒理学療法士⇒トレーナー
この流れが一番スムーズかなと感じています。
チェックしておきたい項目は?
そうなってくると何を基準に復帰させるか?
これが気になってきますよね。
例を一つあげます。
当院でのACL術後、復帰する基準で医師が参考にしているものです。
この動画の一つ目の評価です。
これはアジリティの評価になっています。
様々なステップの要素を含んでおり、
これを25秒以内にする事を目標にしています。
2つめ以降の評価は個人的に
膝の機能を見るときに左右差で確認しています。
10回の秒数をはかり左右差で
9割以上の差がなければ異常なしとしています。
4つめは幅跳びでこれも左右差を見ています。
膝を使う動作になりかなり負荷もかかるので注意が必要です。
加えて当院ではCybexという機械で筋力を評価します。

この機械は等速性収縮での筋力評価が可能であり、
ガイドラインでもこの機械で評価した
筋力の左右差を基準に競技復帰をさせている文献が多数あります。
この他にもスペシャルテストやアライメント、
Hop testなどの能力を確認しておきます。
最近必ずチェックするのはACL-RSIです。

これはACL術後のスポーツ復帰時の恐怖心や不安を聴取します。
近年、心理的な要因でスポーツ復帰出来ないことも明らかに
なってきており、身体機能のみではなく、これも必ず評価します。
評価していると分かりますが、身体機能が高く、
受傷機転に合わせたトレーニングが出来ている選手は
スコアがしっかりと高く出る傾向にあります。
スコアは高い方が良く、70点以上あれば
復帰時の不安感などは少なく安全に復帰出来ると言えるでしょう。
スポーツ復帰前は何をするのか?
この答えは単純です。
競技動作に応じたスポーツ動作の確認です。
これに加えるなら、脊柱や股関節の可動性の確保です。
どの競技においてもこの2つ(脊柱や股関節)は重要です。
脊柱の特に胸椎に関してはモビリティが非常に重要になってきます。
屈曲伸展のみではなく、回旋動作も含めた動きが必要です。
動かせると同時に固めることも出来ることが重要です。
なのでどちらのトレーニングもします。
復帰前には競技動作のみではなく、
パフォーマンスアップを狙ってトレーニングをすること
が重要になってくると考えています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
基本的には教科書やガイドラインを参考にしていただき、
それらを見た上で、オリジナルのトレーニングを
追加するのが良いと思います。
オリジナルといっても、新たに開発するのではなく、
先人の知恵や技術を集約し、文献を読むことで、
必要だと思われるトレーニングが思い浮かぶかと思います。
競技復帰に関してはACL損傷後のサポートをしていれば、
自然といろんな部位にトレーニングが必要である事に気づきます。
具体的な戦略も今後動画を用いながらやっていきますね。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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