トレーニング(リハビリ)に大事な3つの視点

ACL(前十字靱帯)関連

■Keyword:前十字靱帯 リハビリ 大事な視点

この記事の著者

✓理学療法士10年目

✓認定理学療法士【スポーツ理学療法・臨床教育】

✓日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

✓大学病院勤務

✓スポーツ現場でもトレーナーとして活動

✓臨床ではACL損傷前後のリハビリテーションを中心に実施

こんにちは。

まつたく(@matsumo37)です。

リハビリするようになったけどなんとなく運動しておけば治るのかな?

リハビリを受けたことがある方は思った事はあるかもしれませんが、

トレーニングはなんとなく回数をこなすだけでは効率が悪いです。

じゃあ何をどうすれば良いのかということですが、

今回はトレーニングをする上でトレーニングする人が意識してほしい事を書いてみました。

今回の記事はトレーニング(リハビリ)を受ける人におすすめの記事です。

あくまで専門家に向けてではなく、トレーニングもしくはリハビリをする人向けの内容です。

・膝の曲げ伸ばし、筋トレの時にどうするかを知る
・感覚も大事だということを知る
・一般的にはどうやったらうまく出来るかを考える

✅️膝がしっかりと動くようにしましょう!

手術後、リハビリの中で重要な訓練の一つに、『可動域訓練』があります。

単純な話、手術した膝を曲げ伸ばししていきます。

手術すると膝の曲げ伸ばしをする際に、痛みが出てきます。

痛みが出ない人の方が圧倒的に少ないです。

加えて、膝を正しい方向に動かす事が、再発リスクを下げてくれるとも言えます。

一番大事なポイントは、我慢できない痛みを出さないことです。

ここは非常に重要です。

痛みは出さない方がよいです。

これは痛みを我慢し続けることで脳が萎縮し、正しい判断が出来なくなるという研究結果にも基づいています。

これはDVなんかにも言えますが、DVを受けている側は正しい判断が出来なくなってしまうことがあります。

まれに暴力を受けていたとしても、「この人には私がいないとだめだ」と判断されることもあるとのことです。

そんな風に脳に悪影響な痛みは、術後にも極力抑えながら実施する必要があります。

「痛みを加えること」のメリットは、考えてもありません。

強いて言うなら痛みが好きな人には出して上げても良いと思います。

「痛みが出ること」のメリットならあります。

痛みが出るということは、身体にとっての防御反応です。

身体が正常に働いている、反応しているという証拠です。

なので痛みが出てしまうことは仕方が無いことですが、意図的に痛みを出す必要はないです。

また力を入れすぎないことも大切です。

力を入れて曲げると、筋肉は硬くなりやすいです。

自分が思っているより足が思うように動かないので、頭では目一杯の力で膝を曲げようとしたりします。

ただ考えてみてください。

逆の足、手術していない方の足はそんなに力を入れて曲げたりしますか?

これを続けると、頭からの曲げようという命令と実際の動きのミスマッチが起きてしまいます。

このミスマッチはどのようにして身体に表現されるかというと、痛みや違和感として出てきます。

こうなるとさらに痛みを出してしまうので悪循環です。

なので優しく、ゆっくりと曲げていきましょう。

✅️筋トレはイメージしながらが大事

筋トレに関しても痛みを出さないことが重要です。

痛みが出ている状態は『異常が生じている』という状態です。

なので、ここで必要となってくるのが、担当療法士の応用が利くかどうかにかかっています。

要は身体の異変に対しては、

「こうした方が良いんじゃないのか」「この方がきっと楽に出来るよ」

とアドバイスを送ることが重要です。

単純なトレーニングにかんしてもむやみやたらと鍛えるのではなく、

「ここはこうした方が良い」「いやでも実際はこうした方が良さそう」

と考えることが重要です。

担当療法士であれば、

「この動きで痛みが出るからこっちに変えよう」

「この収縮のさせ方は痛いから違う方に切り替えてみよう」

「まだ自分で動かせないから電気の治療に変えよう」

こういった、これがだめならこれという打ち手の数は重要です。

あらゆる方法を用いて身体をうまく動かせるようにしていきましょう。

加えて言うと、とにかく筋トレはイメージが大事です。

このイメージは実際にやる側のイメージです。

人が何かしているのをイメージするのではなく、

自分の目線から足が見えていてというのをイメージするのが大事です。

単純に「ここの筋肉を動かしている感じ」とかそんな感じです。

どこを動かしていてどこにきいているか、ここをしっかりイメージすると効果は確実に上がります。

まずは収縮感が重要ですので、これを感じてみましょう。

収縮感ってなに?

筋肉が動いている感じです。

筋肉が動くとまず触ってると分かりますかが硬くなります。

ストレッチなどで感じる伸張感、伸びた感じはわかりやすいと思います。

収縮感は

「あっ、ここ使ってる感じがする」

的な感じです。

これを感じれない状態のときは筋肉の状態があまり良くないときです。

特に手術後なんかはよくこれがあります。

「全く動かしてる感覚がない」

「動いているか分からない」

こうなってくると痛みも出やすいですし、可動域自体もあまり良くなりません。

筋力を鍛えるためには筋肉を使った感じをしっかり感じましょう。

✅️感覚を研ぎ澄まそう

これは先ほどの収縮感ととても似ています。

むしろ、その感覚をどうやって感じるかの話になります。

実際の触る感覚とか、膝が動いている感覚など、こういった所に意識を向けることが大事です。

「意識向けるだけでいいの?」と思われる方もいるかと思いますが、いいんです。

この意識は「注意」とも言えます。

この注意をどこに向けているのか、何に向けているのか、ここが大事です。

感覚には「みる」「触る」「動く」「押される」などいろいろなものがあります。

なのでそれぞれを感じれるようになるのが大事です。

感じるためには集中できる空間と、どこを鍛えたいかという目的が大事です。

膝でいうと曲がったり伸びたりの感覚は大事ですが、

それ以外でもどこを触られた、何で触られた、振動の刺激など様々な刺激を入れましょう。

いろんな刺激を膝に入れていき、手術した膝を元気にして上げましょう。

✅️まとめ

今回はリハビリ中に何を意識したら効率が良いのかという話をしました。

何も考えず、受け身でリハビリするよりも積極的に

色々と意識した方が確実に治りはいいですし、スポーツ復帰も安全にできます。

勉強と一緒でただただ聞いているだけでは身につかないのと一緒で、身体を動かすことも自分から意識的に取り組むことが大事です!

今回も最後まで観ていただきありがとうございました。

  • ACL損傷をゼロに!!
  • 怪我に泣くスポーツ選手をゼロに!!
  • 子ども、アスリートの未来をカタチに!!

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